知っておきたい交渉のテクニック
買い取り希望額を言っちゃダメ!
少しでも高く買い取ってほしい、これが売る側の本音でしょう。
しかし買い取り業者はその反対で、少しでも安い価格で買い取りたいのが本音です。
お互いが妥協できる金額で取り引きをするのがベストですが、百戦錬磨の買い取り業者は誰もが交渉上手です。
業者の口車に乗って、安い値段で売ってしまった、そんなケースは珍しくありません。
買い取り業者にとって最も“おいしいお客”とは、希望額を正直に教えてくれるウブなお客です。
「できれば20万円で売りたいです。最低でも12万円程度で売れたらいいな…」なんて、ホンネをそのまま伝えてしまう人は、足元を見られやすいので注意しましょう。
買い取り業者は、12万円なら売ってくれると判断します。
このため、実際の買い取り価格が35万円であっても、あれこれと理由をつけて15万円で買い取ろうとするのです。
買い取り交渉で、多くの業者が「希望価格は?」と尋ねてくるのはこのためです。
ですから、希望価格を聞かれても正直に答えるのは禁物です。
もし金額を伝えるなら、希望よりも高めの金額を提示しましょう。
とはいえ、常識的に考えて、高すぎる金額を伝えても交渉は難航します。
ネットなどでおよその相場を調べ、相場に基づいた金額を伝えるべきです。
たとえ15万円で売れれば御の字と思っていても、「ネット情報だと相場は35万円くらいでした。愛車として大切にメンテナンスしながら乗ってきたので、状態はとてもいいと思います。40万円で売りたいと考えています」など、なるべく高めの金額で、しかも相場情報に即した金額を伝えましょう。
また、状態が良いことなど根拠のある理由を添えると、相場より高い価格で交渉ができます。
このように、相場情報を交えて価格を伝えることで、中古バイク市場に詳しい人という印象を与えることができます。
いいかげんな査定をするとクレームが来るかも、と相手に思わせることができれば、適正価格で買い取ってもらいやすくなります。
相手も人間!情に訴えてみるのもおすすめ
情に訴えるのも、一つの方法で、買い取り業者はバイクの状態だけでなく、売り主の人柄もチェックしています。
というのも、中には冷やかしのお客さんもいるからです。
売る気がない人と交渉しても時間の無駄ですから、本気で売りたいという熱意を伝えましょう。
その上で、「コロナで収入が激減したので、少しでも高く売りたいんです」「急に引っ越すことになり出費が大きくて苦しいので」など、相手の情に訴えましょう。
業者の仕事は、バイクを買い取らなければ始まりません。
このため、売る気のある人には1~2万円程度なら上乗せしてでも買い取り、早めに交渉を切り上げたいと思っているのです。
情に訴えれば、1~2万円高く買い取ってもいいかという気持ちに傾きやすいのです